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2010mineiri-o

 阿弥陀堂を越えて千燈の谷へ


 大不動岩屋
大藤岩屋を少しのぼると尾根に出る。その尾根を越えて森を東に真っ直ぐ下ると左手に大不動岩屋がある。距離にして700m。大不動岩屋の登り口右手には、宝篋印塔(ほうきょいんとう) や小さな石仏が多数ある。

峯入りを想定して、何度も足を運び、カメラの位置を決めたが、その瞬間を見る事は出来なかった。観音菩薩の眼のようなこの石屋に立ち一心に祈る行者の姿をカメラに納めたかったが、その願いは叶わなかった。
元々不動明王三尊が祀られていた様だが、今は小さな不動明王が祀られている。ここにあった不動明王石像は、西の尾根の向こうの谷の西方寺地区にある中ノ谷不動堂に祀られ、村人によって手厚く守られている。

少し離れた岩山から大不動石屋を眺めると、その形は観世音菩薩の目にも見える。


 尻付岩屋
更に、沢沿いに1km強下れば、尻付岩屋に出る。尻付岩屋は、赤根から国見の町へ通じる県道31号線沿いにあり、更に1km強で千燈寺がある。

尻付岩屋(町指定文化財)・・以下説明書き転記
この岩屋は、昔行者の修験者の行場で、旧千燈寺付属の霊場である。六観音の木像を安置した西不動の一つで平地にあるが、他に大不動、小不動、太郎天岩屋がある。皆険岨な岩場で妙見岩屋を加えて五辻の岩屋と言う。養老四年異国降伏の祈祷を仁聞菩薩が五人の同行と不動五壇の秘法を修めた。

六観音:一例として、聖(しょう)観音・十一面観音・如意輪(にょいりん)観音・馬頭(ばとう)観音・不空羂索(ふくうけんじゃく)観音・千手観音。


 千燈寺

補陀落山千灯寺

満開の菜の花とサクラに迎えられて千燈寺へ到着した。時間は3時50分。
僧侶達一行は、千燈寺で虫封じの祈祷を行う。虫封じの祈祷とは、子供のかんの虫を封じる祈祷で、ゴザに寝かせた子供のおでこにお札を貼りお経を唱えながら錫杖で一人一人の子供を虫封じ祈祷をした。

この中には、文殊仙寺副住職のお子さんもおじいさんである文殊仙寺住職の秋吉文隆住職の虫封じ祈祷を受けた。

・・・・画像は、国見町山本氏提供。
尻付岩屋から千燈寺へ向かう一行

虫封じ祈祷・・大先達 虫封じの祈祷を受ける供達

16時12分に千燈寺を出発して、旧千燈寺奥の院、枕の岩屋、仁聞国東塔、五辻岩屋(不動明王)を経由して今日の宿泊地である石立山岩戸寺まで歩く。

五辻不動から、馬の背と呼ばれる尾根を下り、谷へ下りて再び林道を上り、峠を越えて岩戸寺へ向かう。3時間以上かかりそうだが、大丈夫だろうか。薄暗い森の中は夜の闇を迎えるのが早い。

一行を見送る千燈寺副住職。