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今日は、国東半島をぐるっと左に回って豊後高田市の中央公民館駐車場の塀に持たれて眼下の家並みを眺めている。
狭い路地を軽自動車がゆっくりと走り抜けて行く。その後、何も動かない家並みだけの景観が絵画のような風景をみせる。まるで時間が止まったような錯覚になる。その絵を観賞していると女子学生がどこからとも無く止まった画の中に現れて、止まっていた時間を動かしはじめた。
風もその瞬間に流れはじめて、切られていた音も聞こえ始めて、スズメの鳴き声が聞こえてきた。
女学生はゆっくりと石段を上って私の横を通りすぎて行った。
通りすぎる女子学生に向けた視線を家並みに戻すと時間は再び止まっていた。
日頃、下から見上げる世界に浸かっている自分の目はやや上目遣いで、その目を支える首も緊張を続けて疲れている。上から見下ろす視線は目にも首にもすこぶる気持ちがいい。目も首も上目遣いより自然に見下ろす方が人間の構造に向いているようだ。
気持ちイイ家並みの景観に視線を向けながら、まるで有名画家の書いた名画を観賞するように良い時間を楽しんだ。 散歩も良いが、こんな時間の過ごし方も良い。
そろそろ昼時、坂を挟んで向こう側にあるソバ屋でそばでもいただこう。 |
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