目次へ 安岐町 糸永 ・・・・・・・
sub3-69   2005年11月27日        文字は、中の等巾フォントでご覧ください。


桂徳寺と八坂神社と大きな仁王山のある山間の里糸永。
両子川をたどると国東半島の中心にある両子山へと通じる。

今日は、ここを歩いてみた。

私が子どもの頃は全くの土むき出しの狭い道路だった。この道を通るのは人か牛車か木材を積んだオート三輪車だったように記憶している。

国東半島を離れて10年ほどたったころアスファルト舗装が始まり、どんどん道路は拡幅されて、今ではほとんど2車線の立派な道路になった。
おっと、話がそれました。ただいま午後2時少し過ぎた頃。少しずつ空気がぬくもりを空へ返しはじめて気温がどんどん下がって行きます。

もう少しはやく来れば良かったと思いながら桂徳寺への石段を上ります。

桂徳寺の境内からは、川向こうの集落がパノラマで見渡せます。

山肌は冬を迎える暖色に染まり、田んぼは美しい緑の草が覆い、静かな山里の風景をみせています。
桂徳寺の裏の紅葉も真っ赤に紅葉していました。




桂徳寺をおりて、大きな仁王さんのある八坂神社へと向かう。
川向こうから続く参道には立派な鳥居が2つ並んでいる。
八坂神社の前に車を停て早速仁王山へ挨拶。
変わりないずっしりと貫禄のある体型と親しみのある丸くふくよかな顔が私を迎えてくれた。

そこから数段の石段を上ると大きな木々に守られた広い境内と社がある。石段を上った途端落葉でうめつくされた美しい空間があった。


今度は鳥居をくぐって川の向こう側へと歩いていこう。

数年前の夏に訪れた時には川を埋め尽くすばかりのクレソンがあったのだが、全くの石ころだらけの川になっている。

今年の台風14号が洗い流したのだろうか。
川のせせらぎが少し冷たくサラサラと心地よい音をたてていた。

西に傾きはじめた太陽を背に八坂神社の方を振り返ると山もみじの紅葉が一段と鮮やかに見えていた。



そうそう、ここには私の祖父の妹が嫁に来た家があった。数年前に大叔母さんの葬式に来た記憶がある。その時に高校時代の同級生だった永田君に会った事を思い出した。

それからこの先の右手の山側に無住のお寺もあって、そのお寺を見つけるのにだいぶ苦労した事も思い出した。

ブラブラと歩きながら少し遠くなりかけた想い出にひたった。
太陽はどんどん西へ傾いて、空気が冷たくなっていく。