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2002年1月19日(土)小春日和
国東町見地を探検した。
国東町田深の交差点から、田深側沿いに6kmほどの所に位置する。
車で10分くらいの時間で到着する。
見地には、曹洞宗玉林禅寺が地域の中心に有る。
今日は、玉林寺とその周辺を歩いて見る。 |
ここ数日は、まるで春を思わせる暖かさが続き、梅の花もすっかり開いてしまった。
玉林寺の門前にある梅も甘酸っぱい梅特有のさわやかな香りを放っている。
塀の前に植えらられた水仙も黄色い花を満開にして暖かさを喜んでいるように見える。
かぐわしい風を楽しみながら、白い梅の花を首が痛くなるほど見上げ続けた。
それにしても、これほど柔らかく優しい香りが他にあるだろうか。 |
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急な石段を登って山門をくぐると、決して広いとは言えない境内に弘法石像がそびえ立つ。
境内には、多くの石彫刻が有り、国東半島でも大きい部類と言える宝篋印塔、自然石に刻まれた僧のレリーフ等が見られる。 |
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山門下には、石垣伝いに小道が有り、道伝いに水仙が花を満開にしている。
石垣の前の小道には、多くの草花が青々と息づいている。その草の間にはホトケノザが小さな花を開いていた。石垣が吸収した太陽の暖かさが夜も暖い環境を作り出し、草花には良い条件となっているのだろう。
きっちりと組まれた石垣には真っ赤な南天が鮮やかなコントラストを見せていた。
小道からは国東半島の中心である両子山が遠くに見える。
なんと暖かくて気持ちのいい場所だろう。椅子でも持ち出して、居眠りでもしたい気持ちにさせる。 |
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寺の石垣の下に大きな庚申塔が集落を見下ろしている。
【庚申塔】
虫封じ、五穀豊穣、無病息災、悪疫退散を願って、集落を見下ろす高台や、集落の中心の道端に祀られたと言われている。
ここ、玉林寺も見地の中心付近の高台にあり、地域社会の中心的な存在で有ろう。 |
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寺の西側の小道を上ると寺の裏山に抜ける。
ここには椚の林があり、葉を落とした櫟林が不思議な造形を見せ、その隙間に玉林寺や見地のさとが見える。
小道にはアブラナ科の植物が黄色い花を開き色の少ないこの季節を鮮やかに彩る。
小道伝いに石垣を発見した。よく観察してみると、その石垣で囲まれているのは屋敷跡と畑の様である。ここも人々の生活が跡となりつつある。国東半島は幹線道路から少し足を踏み込むと先人の生活の遺跡が至る所に見られる。やや寂しい気もするが。時代の流れには逆らえない。
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青々と麦が大地を覆い、土手には菜の花が咲き、遠くの両子山は今日の小春
日和に青くかすむ。見地のさとは、さわやかな梅花の香りと、鮮やかな菜の花
の黄色が、そこまで来ている春を感じさせてくれた。・・・・
住職は、掃除の手を休めて私の相手をしていただいた。
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