目次へ ・・・ 小川商店街/安岐町 ・・・・ sub3-03   2000年7月20日

小川・・昭和30年代のこの町は大変な活気があった。映画館も、パチンコ屋も、電気屋さんも、文房具屋も・・たいがいの店はあった。

100軒を超す商店や医者や床屋がこの狭い道路を挟んで賑やかな町を形作っていた。
生活に必要なものや医療やそのほかの殆どをこの商店街に頼って生活が成されていた。
冬には旧正月を祝ったおまつりが行われ、その人出を当て込んだ市がたった。旧正月元旦を「からすづいたち」と言った事から、この市をからす市と呼んだ。

特に、この小川商店街の一角の横町は、お祭の中心となり、より多くの「でみせ/出店」が並び、歩くのも大変なくらいの人出があった。
綿飴、杏あめ、おもちゃのくじ引き、唐津屋(せともの屋)、苗木屋、等々・100円か200円の小遣いをもらって出かけた記憶がある。
今もこのお祭は行われているが、当時のにぎわいは無い。

また、夏には七夕を祝って「見立て細工」と称する行事が行われていた。各商店や商店のグループ毎に七夕の飾り付けや何かに似せた(見たてた)もの(時代の話題を造形したものや有名な建物や人形など)を作り、展示して競った。
一時この行事が中断したそうだが、商店街の人々の熱意で復活している。とにかく、歩いて見てください。・・なんだか懐かしいかぜを感じる町です。

開け放たれた店のおくに昔懐かしいおばさんやおじさんが座っていますよ。

小川の商店街は、安岐の港から安岐川沿いに両子山へと通じる道筋に細長く商店が連なる小さな町である。

かつては七島イや豊後牛や椎茸で潤いその潤いを反映した賑わいをみせていた。
私がおぼえている屋号は、床屋と駄菓子の橋本屋、文房具の木村書店、歯医者の秋本歯科、呉服の西本、佐藤呉服店、何でも屋の河野健商店、米屋の宮田、薬の上坂薬局、高橋自転車、笠置自転車、金物のてなわ、重岡畜産、肉のはせべ、造り酒屋の松島屋、福間パチンコ、河野映画館、かじや旅館。

とにかく賑やかな商店街だったと記憶しています。



小さな床屋の印しが懐かしいですね。まだ床屋をやっているようです。もちろん、駄菓子もちゃんと並んでいましたよ。なんか懐かしくて、店の前にしばらく立って、中をのぞいて子どもの頃を思い出しました。 西本呉服店を背にして、横町の通りを見渡しています。左の2階屋が旧西本呉服店の建物です。胃までも風格のある立派な木造建築です。少し行った右手に重岡畜産がありました。今は重岡産業に変わりました。

安岐川に架かる小川橋私にとってはこの橋が小川商店街のはじまりです。

この橋を渡ると正面が佐藤呉服店、右へ行けば役場や宮田食料品店が・・左に行けば駄菓子屋の橋本。文房具の木村書店や電化製品のラジオ屋さんがありました。

今でも時折ここを歩くと当時を思い出します。小学校で1年を担任していただいた阿部のぶこ先生の家もこの先でした。

この商店街には私の中学時代の同級生が何人か住んでいます。

建具屋の滝口君、食料品店の宮田君、岡野インテリアの岡野さん、上坂薬局の長男は大分市へ出ちゃいましたね。それから、橋本旅館の後藤さんも嫁に行ってここを離れたんでしたね。みんな元気でガンバロー。・・・・

なつかしい子どもの頃の思い出がいっぱいの小川商店街です。だんだん寂しくなって行きますが、
いつまでも残って欲しいと思います。いつか元気を取り戻して、また賑やかなからす市や見立て
細工を楽しみたいと思います。皆さんも歩いて見ませんか。・・・