目次へ 中山仙境の石仏
sub3-87 2010年5月15日 文字はの等巾フォント(MSゴシック)でご覧ください


良いお天気に誘われて、豊後高田市香々地町の中山仙境へ尾根歩きに出かけた。

さて、前回は途中の河川プールあたりから登るのコースを歩いたが、今日は、隈井店の所から全コースを歩く事にした。

ただ歩いてもつまらない・・そこで、此のコースに祀られている石仏の写真を撮りながらとした。

此のコースは、約5kmほどの尾根歩き。結構危険なコースで、気を緩めると谷底へ一気に転落する。途中、鎖に頼りながらの登り下りも楽しめる。




無明橋手前の道が大きな倒木でふさがれていました。薄い土の層に張った根が岩肌から剥がされて道をふさいでいました。根っこの真ん中あたりに穴があって通れました。

穴を抜けようとしているのは、同行した中野君です。リュックが引っかかってなかなか通りにくい穴でした。

さて、無明橋への道案内がありましたが、あとどれくらいかな?

ウグイスの綺麗な声と気持ちいい空気で癒されます。



切り立った尾根の至る所に石の仏様が祀られている。尾根の天辺にあった石で彫ったとは思えない。ならば、下から持ち上げた事になるが、さて、どうやって持ち上げたのか?

地形も奇異なら仏達がここに持ち上げられたのも奇異である。何を願っての事だろうか。

私の立っている後ろは垂直の谷。足を少々竦めながら記念写真を撮った。

前も後ろも右も左も、天も足元にも絶景が広がっている。



尾根を歩いていると赤い屋根が見えた。なんと赤い屋根は教会である。河川プールから少し下った所にあった教会が見える。

国東半島は仏の里と言われる天台宗の修行の場で有名なところ。そこに教会?と思ったが、鎌倉時代初期に豊後の国を治めた大友相隣は、有名なキリシタン大名だった事を思えば教会もあって当然とも思う。
この教会を少し上れば、天台寺院の実相院と霊仙寺が並び、その隣には六所神社がある。キリストと、仏と神の並ぶ聖域である。

谷の向こうに宝篋印塔らしきが見える。そこへ行ってみたいがルートが分からない。

それにしても、あれだけの石造物をどうやってあそこにつくったのだろうか?計り知れない信仰心の強さがそこにある。

天空につくられた道を落ちない様にと願いながら進む。なるべく尾根道より下の景色を見ない様にしながら・・・・

今日は風もなく歩きやすい。先ほど、大きなアオダイショウが道を横切っていたが、えさはあるのだろうか?もしかして、仙人の化身か?



険しい尾根の上から霊仙寺の屋根が見えました。霊仙寺や実相院の僧侶達も此の峯を駆けめぐって心身の鍛練に励んだのでしょうか。

今は、大きな鎖が取り付けられており、慎重さを欠かなければ怪我をする事はありませんが、修行僧たちはどのようにして此の険しい道を通ったのでしょう。

目の前の岩山中高に抉れた部分が見えますが、きっとこの岩屋の中にも仏様を安置して、修行の場となっていたのではと思います。行ってみたい気がしますが、辿り着く道が見つかりません。



中山仙境で一番高い「高城」へ到着しました。
標高は、316.9mでした。夷耶馬と書いた標識と天照大神と彫られた石碑が建てられていました。

ここからの眺めも絶景です。足元に先ほど通ってきた道と民家がグーグルアースを見ている様に広がっています。

良い気分ですが、少々足腰が悲鳴を上げそうです。


中山仙境の名所「馬の背」・・同行の中野君


ここからは、鎖にぶら下がって下ります。
隠れ洞穴と呼ばれる岩屋があり、石仏が祀られています。
ここから240mほど下ります。





隠れ洞穴と呼ばれる岩屋。
貴重な文化財だが、落書きが多く、荒廃が進んでいる。

ここから、森の中を800m程歩けば、霊仙寺前の県道にでる。
最高のお天気の下で気持ちいいトレッキングを楽しんだ。