国東半島峯道ロングトレイル T-2 を歩く 2014/12/26
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石室

石室内の仏さま・・十王石造

石室内の仏さま(六地蔵)・・不動明王の姿も

彩色の残る仏さま

岩屋の観音様・・彩色が美しい・・・不届きな輩に持ち去られないことを願います。



居心地が良い場所の上に、いつまで見ていても飽きない仏様達の顔についつい時間を忘れてしまいます。
深い信仰が作り出した素晴らしい場所です。

七田観音の地域情報

七田観音は田染池部の集落の人々が信仰してきた知られざる岩屋である。
向かって左側には、約30体もの彩色の残る観音様が安置される。 如意輪観音・千手観音・観音菩薩が並んでおり、中には最近足されたものも見受けられる。 造形は素朴であり、地元の集落の方が守り継いで来たことがよく分かる。
墓碑の役割を果たしたとも考えられるが、管見の限り銘はなかった。
かつてはお祭もあったらしいが、既に廃れている。

右手には、石でできた覆屋を備える。中を見ると、中央には如来系仏像(一体だけ経年感があり、少なくとも江戸中後期の作と思われる)や不動明王が安置され、十王・六地蔵など様々な仏像がその周囲に置かれている。
構成からして、信仰の中心はこちらにあると思われ、六郷満山の影響を強く受けていることを感じさせる。

岩屋の前には手水台と仁王があり、銘が施されている。 それぞれ天明・寛政とあり、江戸時代の中後期くらいから、この地が村の信仰の場として成立したという事がわかる。

また、手水台に銘がある安岡友左衛門は、一代前まで集落で暮らしていた地元の方の先祖に当たり、安岡家は七田観音の整備に代々尽力されたということである。

仁王は江戸後期か? 地方感あふれる、やわらかい造形である。


七田観音の真上に「稲荷社」の祠があります。「七田観音」の標柱から少し戻った所から上によじ登ります。

稲荷社

稲荷社・・・元々は京都一帯の豪族・秦氏の氏神と云われています。

京都市伏見区にある伏見稲荷大社が神道上の稲荷神社の総本社となっています。
朱い鳥居と、神使の白狐がシンボルとなっている神社として、知られています。
「稲荷」と表記するが、「稲生」や「稲成」とする神社もあります。

伏見稲荷大社から勧請されて全国の稲荷神社が祀られています。 稲荷神は、食物神・農業神・殖産興業神・商業神・屋敷神と云われています。 また神仏習合思想においては仏教における荼枳尼天と同一視され、豊川稲荷を代表とする仏教寺院でも祀られています。

神道の稲荷神社は、『古事記』、『日本書紀』の神話で登場する宇迦之御魂神(うかのみたま)、豊宇気毘売命(とようけびめ)、保食神(うけもち)、大宣都比売神(おおげつひめ)、若宇迦売神(わかうかめ)、御饌津神(みけつ)等、穀物・食物の神を祭神です。

総本宮である伏見稲荷大社では宇迦之御魂大神を主祭神として、佐田彦大神、大宮能売大神、田中大神、四大神とともに五柱の神として祀っています。


稲荷社裏の尾根道を左(東)へほぼ道なりに約4百メートル強進みます。この道は、比較的道跡もはっきりしており、分岐もありません。ルートを表示する色テープもあるので、それをしっかり探しながら歩きましょう。


クヌギ林の分岐点  高山寺から約2時間30分
尾根道は、行き止まりとなり、道は左右に分かれます。そのT字路を左に折れます。
クヌギ林のクヌギは、一昨年切られてシイタケのほだ木となりました。今は、切られたクヌギの株から新芽が伸び始めています。


分岐点を左折して、クヌギ林の作業道を100m程進むと左右に貫通する作業道にぶつかります。この交差点の斜め右下に道が下っています。黄色の矢印の場所に表示板がありました。