suc4-e06-otari 6   2013/6/2 信州小谷村 「塩の道を歩く」      

さて、ここからは自然豊かな道が始まると思いきや、いきなり超急なコンクリートの上り坂。まあ、考えてみれば当然で、だからトンネルが掘られているわけだ。

何とか己を納得させながら砂防ダムに架かる橋を渡って自然道へたどり着く。やっぱ、固められてない柔らかな土の感触はイイ。落ち葉のクッションは歳に優しい。この道を牛や馬や草鞋を履いた人達が往来したのだろう。

早速、ガイドさんの足が止まって、ハナイカダなるものの説明が始まる。ハナイカダなるものとは、葉っぱの上に花のつぼみが乗っかっている。私の頭は、隅田川を流れるサクラの花びらだったが、こんなものがあるのをはじめて知る。

ヤブニンジンの花が迎えてくれた

ハナイカダ

誰かにツルウルシと教わったが?

砂山の石仏へ到着

気持ちいい森の中の道をしばらく歩くと、砂山の石仏へ到着した。
街道の端に3体の石仏が祀られている。ガイドさんの査閲名に寄れば、街道を往来する時に、牛が死ねば大日如来を祀り、馬が死ねば馬頭観音を祀ったそうだ。
厳しい道を重い荷物を背負って歩いた牛や馬に対する感謝と事故の無いことを願ったのだろう。

また、庚申塔も祀られていた。庚申信仰や塔の説明もわかりやすく興味を持って聞くことが出来た。庚申塔に彫られている猿は、庚申の夜に話した内容やその夜の様子は、見ざる言わざる聞かざる、また、夜明けを告げる鳥の声が聞こえるまで寝てはいけないとの理由で鳥が彫られているそうだ。

ここを往来した人々の祈りの跡に私たちもトレイルの安全を願って手を合わせ頭をさげた。


三峯様
さらに気持ちいい道を歩くと、今日のコースの最後の峠に到着した。時間は12:10分。空腹感をおぼえる。平たく言えば、腹減った!
ここの峠は、駅から見上げた時に大きな二本杉のあった場所だそうだ。それを聞くと結構歩いた感じがした。

さて、本来ここで出発時に配られたブランド弁当をいただく予定だったろうが、電車の時刻に間に合わないと言うことで、昼食は道の駅に到着してからと宣言された。 えっ・・・そう・・・

この峠の上には、三峯様と呼ばれる神様が祀られている。少々重たい足を引きずりながらのぼって見た。三峯様とは、水・風・火を司る神様で、茅で作られた三つの円錐状の社(やしろ)が二本杉の元にあった。

峠に戻ると、道路の反対側にも石仏が祀られていた。


城ノ越の石仏

三峯様の境内から見えた道の駅小谷