目次へ ・・・・・・ 豊後高田市 昭和の店商店街 ・・・・・・・
sub3-58   2005年04月16日        文字は、中の等巾フォントでご覧ください


後高田昭和の町並みを歩いてみた。

何処でも同じだが、地方の小都市は大型商業施設や通販や跡継ぎ問題等々で衰退の一途をたどっている。
ところが、ちょっとした知恵と工夫と汗で元気を取り戻している地方都市が増えている。
大分県では、湯布院が有名だが、今日私が歩いた豊後高田市の商店街がそのあとに続けとがんばりはじめた。
冷やかし半分・・その目玉である「昭和の町並みを再現した商店街」と「昭和のグッズを集めて展示している蔵を改造した展示場」をたずねてみた。
・・





ずは・・昭和ロマン蔵からはじめよう。
市役所横の駐車場が解放されており、大型バス10台以上、自家用車百台ほどが駐車可能な広さだろう。
今日は大型バスが2台入り、大勢のお客で賑わっていた。

大きな倉庫を改造して昭和のにおいがプンプンする道具や本やおもちゃが所狭しと展示されている。
私も昭和二十年代生まれの人間、記憶に残る懐かしいものに出会えて感激した。
懐かしい・・・

大村昆さんでおなじみのミゼットやローラー絞り機構付の電気洗濯機、リヤカー、オート三輪車、だっこちゃん・・等々、懐かしいものがすべてある。
すべてに目を奪われながら蔵の隅から隅までなめるように見てまわった。

私たちより20歳ほど年を重ねた4人組の女性が楽しそうにのぞき込んでは手を叩いて歓声を上げている。・・思いで深いものを見つけたのだろう。

沢山の懐かしい発見がある場所だ。
そんな展示場の片隅に当時の茶の間があって少々贅沢な電気製品が並べてある。
12万円の白黒テレビや扇風機やラジオ・・・・公務員の初任給が6千円程とあった。

そこの丸いちゃぶ台の前に座って記念写真を撮った。ちょっとだけ、昭和の豊かなゆったりとした時間空間に憧れを感じた。





車場から昭和ロマン蔵を見学し、駅通り商店街から新町二丁目商店街、新町一丁目商店街、中央通り商店街、宮町商店街と散策するコースがお勧め。・・かな?

蔵を抜けるとタクシー会社があって、八坂たばこ店から始まる駅通り商店街。

1965年(昭和40年)廃線となった大分交通宇佐参宮線の豊後高田駅前の商店街である。
さて、ここからぶらり散歩の始まりとなる。

この目玉は「大衆食堂大寅屋」。
昭和55年依頼値上げせずに商いを続けているとの事。

結構年輩の女性に人気のようで、暫く店の前で写真を撮っている間に多くのおばさん達が出入りした。

メニューを紹介すると、焼きそば350円、クリームソーダ300円、かけうどん200円、カレーライス350円・・等々。
なるほど安い値段だ。

前通り商店街が新町商店街の角に中野鮮魚店があった。暫く見かけなかったシャコが店先の竹ざるの中でゴソゴソと動いている。
その横にはゆでられたシャコが湯気を立てている。

よだれが出そうだが、ここでいただくわけにはいかない様だ。
店先で食べさせて欲しいが・・・
後ろ髪を引かれる思いで通りすぎた。
そうそう、新鮮な豊後高田の海の幸が所狭しと店先を飾っています。今度はクーラーボックス持参で来たいですね。
そうそう、馬刀貝もありましたよ。





んな感じの懐かしいにおいがする商店街だ。

連休には、原宿か軽井沢並の人出で溢れるそうだ。
閑古鳥が鳴いていた商店街も上手く仕掛ければ、一夜でにぎやかな観光商店街と化す。
頭のいい人間がいて、上手く仕掛けた例だろう。

やや気になるところも・・・
昔から店を構える電気屋さんや時計屋さんがとてもこの仕掛けに乗っているとは思えない。
昔のままの看板や売れ残ったままの古い商品が懐かしさを見せているだけだ。
そんな店の隙間にまるで何処かのアミューズメントパークのお土産屋と思える店が潤っている。

めざとく店を出した今時のラーメン屋もしっかり旨い汁を吸っている。
地元の商店街はタダの客寄せにしか見えない。・・

お客は上手い仕掛けで大勢押し寄せている。
そのお客が如何に財布の紐をゆるめるかの知恵を出せるか・・

今後ともこの人手を絶やさない為の工夫が求められる。

豊後高田市の昭和の町は確実に人を引きつけている。
さて、行政がどう商店街をリードして今後の反映に繋げるのか?
商店街の皆さんのテーマでもある。

頑張れ!豊後高田市商店街。
頑張れ!行政。