目次へ   第40回くにさき半島春期トレッキング
sub3-91c 2011年4月30日 文字は、の等巾フォント(MSゴシック)でご覧ください。

中山仙境

ちょっと曇ってますが、雨は大丈夫のようです。
美味しい朝ご飯をいただいて出発の準備をしました。
今日のスタートは、夷谷の実相院前あたりです。そこまでは渓泉のバスで送ってもらいます。

8時40分実相院前を出発しました。ここから中山仙境と呼ばれる尾根歩きに出発します。途中の平家の落人の隠れ洞窟と呼ばれる岩山まで25分で到着しました。

この洞窟は、平家の落人が身を隠していたと伝えられ、村人が食料を運んだとも伝えられています。また、平家の落人達は追っ手を恐れてこの上の崖から深い谷に身を投げて自ら命を絶ったとも・・・



一休みして、平家の落人の話を聞いて、洞の奥に祀られている仏様に無事の一日を祈って・・・

尾根を目指して出発です。左手に深く落ち込む絶壁の谷を見つつ、右の壁に身を寄せて、注意深く尾根への道をのぼっていきます。

誰かが、心臓が壁側にあれば怖くないが、今日のコースは心臓が谷側だから怖い・・のだと。なるほど。

鎖と木にしがみつきながら足を踏み外さないように、後ろの人を巻き添えにしないよう、慎重にのぼる。

私の場合、足より下を見る余裕がないので、深い谷は視界に入って来ない。

9時26分、下から46分で尾根に到着した。
尾根空の視界は道路や集落が小さなジオラマのように見える。

尾根にしがみついて、絶景と禿頭を吹き抜けていく風にしばし時を忘れる。

二本の足だけでここまでのぼってきた自分に感激する。一体何歩でここまで来たのだろう。人間って結構凄いんですね。

天辺の気持ちよさに天下を取ったような気分になる。・・イヤイヤ、気持ち良いですね。

しばらく、天辺の散歩を楽しんだ。

夷耶馬 馬の背と高城


十分にスリルを楽しんで、尾根を降りる。チェーンにつかまって、両手のみで自分の体重を支えながら慎重に下る。

もう、殆ど滑り落ちる状態で険しい斜面を梅の木磨崖仏のある谷へ下った。

谷間の道を鳥のさえずりを聞きながら歩く。野生のお茶の木を見つけて新芽を噛むとほろ苦いさわやかな味がした。
取り残されたキンカンもひとついただいた。

田んぼの中の大きな割れ石にしめ縄がかけられている。その前を尻付山へと向かってのぼっていく。

予定表ではハジカミ山登山となっていたが、間違っていたらしい。

尻付山を目指してのぼります。日頃は谷筋ばかりを歩いている私ですが、今日は山にのぼります。はたして、皆さんについて行けるか心配です。

登山と言えば瓦礫の道や岩の壁をのぼるイメージですが、国東半島の山登りは、杉や檜が植林された林の中をのぼります。今日の尻付山も例外では無いようです。

歩き始めて直ぐに杉林の中の道となりました。しばらく歩いて、標高が上がっていくと、雑木の自然林へと変わっていきます。尻付山とハジカミ山への分かれ道となる、通称二本松(以前は大きな松の木が二本あったそうです。)あたりは照葉樹が生い茂っていました。

息を切らしながら、皆さんに遅れないよう、心臓の振幅をめいっぱいあげて頑張りました。


尻付山

二本松から25分ほどで尻付山の天辺に到着した。
天辺は、綺麗に整備され、山梨の花が真っ白な花を満開にして私たちを迎えてくれた。

おおらかな曲線を描き、中華鍋の底のような頂上は、ワラビが一面に葉を開いていた。

ここからの眺望は、豊後高田や宇佐平野など広範囲に見渡せた。

藁葺きの休憩小屋が建てられている。一体どうやって資材を運び上げたのだろうか?

さて、ここで一息入れて、無動寺まで下って昼食となる。