←top akane-b 赤根 ぜんじょうまつり
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2011/9/10

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10日

午後7時過ぎに赤根地区の公民館に到着した。地域の人達が集まり、祭りに前の直会が終わったところだった。

その場に上がり込み、神官や先日お会いした安藤さんに話を聞く。入手した古い催事の手順書きの作者について神官に伺うと、神官のお父さんで有る事が確認出来た。

また、4つの迫での持ち回りも、過疎と高齢化で、全迫統合の祭となったとの事。よって、当場を決める吊りくじも無くなった。

この様な祭事も過疎と高齢化によってその維持が難しくなっている。されど、一度止めてしまうと、大きな後悔となる。そして、その復活復興には計り知れないエネルギーを必要とする。是非是非、この祭事を続けて欲しいと願う。

画像中央の「勧請善神王」と書かれた幟旗が御神体。

お膳が片づけられ、それぞれの役割の衣装を着け始める。
衣装を付け終えた3人が祭段前に並び、記念撮影となる。
並んだ3人は、今日のお祭りに参加する安藤親子三代。おじいさんは雅楽の太鼓担当、お父さんは神楽の舞手、三代目は御神体の古い箱を運ぶ重要な役割を担う。

私も横から一枚撮らせていただいた。

祭壇をのぞくと、中央の最上段に古い箱の御神体入れが注連縄と御幣で飾られ奉られている。

祭壇のお供えは、程良い大きさの鯛が二匹。脂ののった一番美味しい腹を神に向けられている。ちなみに、川魚の場合、痛みやすい腹を神には向けず、背を向けると言われるが?
その他、海の野菜、山の野菜、米や米で作られた餅や米、塩や水が供えれている。これはほぼ共通の祭壇配置だろう。



やがて、鉦・太鼓・笛のお囃子と共に神楽の舞が始まった。

赤い衣装に鬼の面をつけた舞手が鈴をならし軽やかに舞い、善神王様に楽しんでいただく。

さて、このお神楽だが、付けている真っ赤な鬼のような面は、猿田彦命(さるたひこのみこと)、天手力男命(あまのたぢからおのみこと)、鬼神(きしん)が考えられる。猿田彦にしては鼻が少々小さい。鬼神は大きく口をあけている。一番近いのは、天手力男命ではなかろうかと思う。

猿田彦は、地上界の境界を守る神で、土着の道祖神である。天手力男命は、天照大神(あまてらすおおみかみ)が天岩戸にお隠れになったとき、天照大神がちょっと覗いたところをすかさず自慢の力を振り絞って岩戸を開けた神様である。

お神楽の奉納が終わると、村人達は、古い御神体の箱と旗を赤根一円坊社へと隊列を組んで運ぶ。

勧請善神王の幟旗とその他の奉納幟が一円坊神社に運ばれ、神社左手の幟建てに建てられる。
幟旗に続いて、御神火を運ぶ小松明、お神楽の舞手、笛・太鼓・鉦、御神体を納める古い箱、榊と宮上りの隊列が神社へと到着した。

隊列の順番は有るのだろうか?