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2012/08/16-20

港につくられた「神舞小屋」


神舞の準備の最大の負荷は神舞小屋(仮神殿)掛けとの事です。小屋掛け作業は、おおよそ以下の手順で行われます。

島民と神舞奉賛会、上関町役場他の関係者総出で取り組みます。小屋掛けのみでも丸一日以上の仕事との事です。

小屋掛けの手順は、地鎮祭に始まって、主柱をたて、屋根をつくる張り渡し作業、竹で屋根の骨組みをつくります。張りや屋根の竹は総てロープ(縄)で固定されています。
神棚背後の面とその向かいの面の骨組みを竹でつくり、神様を祭る棚(神棚)をつくります。続いて、舞台といわれる床面の骨組みを組み、床板を並べます。

骨組みが完成したら、苫とよばれる茅を畳表のように粗く編んだゴザ状の物を屋根に並べ、さらに神棚の外側とその対面にはり付けます。

文字で書けば簡単な作業のようですが、茅の切り出しや乾燥、苫つくり、注連縄つくり等、多大な労力と時間が費やされています。

苫は祝島の各区でそれぞれ割り当ての枚数をつくるようです。苫には4区とか10区等の墨書きがみられました。



神小屋の内部を紹介しましょう。舞台にはゴザが敷かれ、天井には、「切り飾り」や御幣が無数につり下げられます。枚数にして数千枚ほどでしょうか。一枚一枚手作業で切り抜かれたとの事。大変な労力ですね。
これをつり下げるコヨリも手作業でで、吊したのも島の人々・・想像を絶します。

賑やかに「切り飾り」で飾られた神舞小屋(仮神殿)の東側に立派な神棚がつくられています。
「切り飾り」は、祝島の十六神の名を透かし彫りしたものです。
十六神は、「宮戸八幡宮」・「大坂大明神」・「大歳御歳神」・「宇和島大明神」・「春日大明神」・「小祝大明神」・「大東蛭子神」・「中蛭子神」・「大元蛭子神」・「西蛭子神」・「東浜蛭子神」・「住吉大明神」・「下川大明神」・「磯上大明神」・「猿田彦大明神」・「桂木大明神」。大きな吹き流しにも十六神が書かれていました。


十六神の名が書かれた大きな吹き流し

子供神楽
神棚の前で奉納舞をする「子供神楽」


子供神楽を観る島の人たちと観光客