2009年3月28日(土曜日)曇り ・・ 国見町 旧千燈寺址から五辻不動を歩く
sendouji-1g


五辻不動 不動岩屋

少しきつすぎる勾配を上りきると石造が並んでいる広場に出た。石造は、千灯地区にある佛像彫刻工房如法と国見町商工会が並べてあるもののようだ。

良い感じの桜とその向こうにそびえる千灯岳の景観が素晴らしい。その景色を楽しみながら五辻の岩屋を目指して歩く。ここまで来ると汗に耐えきれず、トレーナーを脱いだ。リュックに入れておいたペットボトルのお茶がありがたい。

しばらく道端に座り込んでウグイスの声を聞く。さて、再び立ち上がって五辻へと向かう。近いと思ったが、この距離がなかなかであった。
不動茶屋の駐車場までたどり着くと、山の上の方から賑やかな話し声が聞こえてくる。ここまでは、人っ子一人出会わない寂しい山歩きだったが、人に遭える。重かった足が途端軽くなったように五辻不動の上り坂へと向かっていく。
5分も歩いた頃に、上から10人程のグループが下ってきた。「こんにちは」と挨拶交わしながらすれ違う。犬も一緒に上ったようで、一匹の犬が私に飛びついてきた。可愛い小型犬だった。たぶん柴犬だろう。
このグループの後ろの方から「青鬼さん」と私の名を呼ぶ声がした。そちらを見ると、ウォーキングで2回程お会いした池島さんだった。彼は、昨年京都からこの国東半島に移り住んできたと聞いた。今日は、どんぐりの会のウォーキングとのこと。

彼らと出会えて少しホッとした気分になった。



元気よく、頂上を目指して上った。程なく五辻岩屋へ向かう難所の尾根道下へ着く。ここから鎖に捕まりながら落ちないように上っていく。尾根に刻まれた浅い階段をのぼり終えると、背後には国東半島の山々の向こうに、周防灘、伊予灘から豊後水道が見渡せる。空気の澄ん晴天ならば、瀬戸内の海を越えて本州の連山や町影が望める。この展望は、汗してここまで登った最高の褒美だろう。青い海に浮かぶ姫島の眺望も素晴らしい。




前回ここへのぼったのは1月の雪の日だった。尾根の細い道も真っ白な雪が覆い隠して、鎖だけが頼りで登った。つるつると滑る足下を気遣いながら必死で鎖を握りしめながらだった。それに比べて今日は快調に登ることが出来た。願わくば、青空の快晴で欲しかった。真っ青な空と海の境目に浮かぶ緑の姫島なら最高だろう。


→次のページへ