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sub3-16 2002・05・中旬 |
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豊後高田市の南東部一帯には熊野摩崖仏・真木大堂・富貴寺といった国東半島を代表する文化遺産が数多く点在する。
この中心に位置する小崎(おさき)・間戸(まど)・真木(まき)・中村(なかむら)一帯の真中と呼ばれる地域を散策してみよう。観光的な知名度は必ずしも高くはないが、貴重な文化遺産が数多く見られる。
身近にありながら私が見過ごしていた真中地区を案内しよう。 |
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写真は西叡山から真中全体をねらって撮影した。この季節は空気の透明感が悪い。
それでも、地図ではあらわせない地域の姿をお伝えできる。
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豊後高田市真中地区
真木・中村・小崎・間戸の4地区を真中と言い、ここには多くの文化遺産が見られる。
この地区を横断する道路は、国道10号線立石(山香町)から陽平(ひなたびら)を経由し真木大堂へと通じ、さらに富貴寺で有名な蕗へと伸びる。
また、南には俵山の熊野地区があり熊野磨崖仏・胎蔵寺といった文化財も少しの時間で訪ねることができる。 |
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小崎地区にあった田渋荘(たしぶのしょう)説明板書き
田染荘は、中世の村の呼称で旧田染村をいいます。荘とは荘園村落のことで、中央の貴族や寺社が地方で所有していた土地(荘園)から発生しています。
田染荘は、平安時代の終わりから鎌倉時代にかけて、全国屈指の荘園領主(九州内に二万町歩を越える荘園を所有)であった、宇佐神宮が最も重要視した荘園でした。
その中でも、小崎地区は田染荘発祥の地で、宇佐神宮との深い結びつきのもと、荘園当時の姿をそのまま残す重要な文化遺産となっています。又、荘園の起源や中世の水田開発を知ることが出来ます。小崎地区の現集落となっているところは、荘園の管理者ある佐神宮神官、田染氏の住居あとで、尾崎屋敷、飯塚屋敷、為延屋敷の名称が今も残っており、集落の原型がこの時代に出来上がりました。
小崎地区の奥は、宇佐神宮と深い結びつきのある山岳宗仏教の修行の場で、多くの遺跡が残っています。
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本宮八幡社
境内に置かれた仁王像ですが、作風が異なります。
最も怖いと言われる仁王像(左)。右の仁王は昔見かけた近所のおじいさんにも似てる様に思いませんか。 |
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本宮間崖仏
そびえる岩に5体の仏像が浮き彫りにされています。・・・説明書き転記 |
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・毘沙門天;多聞天とも呼ばれ、北方守護神
で福徳、富貴、財福の神。七福神の一神
・矜羯羅童子:不動明王の脇侍。
・不動明王:大日如来の化身と言われ、一切
の悪魔を降伏させる。
・持国天;東方守護神で善賞悪を罰する
・声聞形尊像;地蔵菩薩?、地蔵であれば、
六道済度の菩薩である。
・制作年代:室町時代と推定/声聞形は追刻
と思われる。 |
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二宮八幡社
小崎地区から間戸地区の坂を上った右手に二宮八幡がある。
大きな鳥居の前に立つと正面に社を見通せる。社から鳥居までの参道には見事な仁王が向かい合い、まるで会話でも楽しんでいるように見える。ここ国東半島でも神社の仁王は珍しい。作風は本宮の怖い仁王と非常に似ている。
落ち着いた色調の境内は山もみじと仁王の苔のみどりがまばゆくかがやいていた。
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朝日観音・夕日観音
朝日が顔を出す東の頂が朝日観音 夕日を受ける西の頂きが夕日観音
険しい岩山の頂きにまつられる観音像。
二宮八幡宮脇の駐車場へ車を止めて、間戸地区の集会場前の道を少し谷へくだり、そこから道案内に従って山道を登る。大した距離ではないが、日頃の運動不足がこたえる。急な山道を森のイオンを楽しむ余裕もなく、ハアハアと息せき切って登る。
15分か20分か、ひょっとしたら10分程かもしれないが、私にはそれくらいに感じた。そそり上がる岩の割れ目に作られた狭い石段を登り詰め、数段おりた右手に朝日観音のほこらがあった。
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穴井戸観音
朝日・夕日観音の南西部のこぶ(山)の中腹にある洞窟を利用して観音像が祀られている。洞窟の入り口にはお堂がたてられおり、普通にお参りに来たのではその裏の洞窟に気づかないだろう。お堂の左手に洞窟への入り口があり、蛍光灯の照明が設けられている。洞窟は結構な広さと高さがあり、立ったまま何の障害もなく見学が出来る。
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広さはゆうに40平方メートルは有ろう。洞窟内の奥には穴井戸観音が祀られ、洞窟の天井からしたたり落ちる水に濡れており、別名を濡れ観音と呼ばれ、どんな日照りでもその水が絶える耐える事なく、観音像は常にしっとりと濡れているそうだ。この水滴を『仁聞の隠れ水』と呼び、体に付けると知恵が付くと言い伝えられている。
もちろん、私もたっぷりと頭につけた。 |
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釈迦堂跡/釈迦堂宝篋印塔
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真木大堂と元宮八幡宮の中間あたりに間戸地区へ通じる道がある。
この交差点から少しばかり真木大堂方向へ戻ったあたりの川沿いに釈迦堂の宝篋印塔(ほうきょいんとう)が見える。
ここが釈迦堂跡で宝篋印塔以外にも五輪塔他の石像がある。
田んぼのあぜ道を歩くことになるので足下注意。 |
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大門坊磨崖仏
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・多聞天立像
・薬師如来座像
・大日如来座像
・尊名不詳仏像
本宮八幡の交差点を真木大堂方向へ数百メートルの山側に位置する大門坊境内の岩壁に彫られた磨崖仏である。社の右側の岩肌に緑のこけがむすレリーフを見ることが出来る。
最も良い観察ポジションは社へ上がり込み左手の窓から首を突き出せば、間近に大日如来と対面出来る。
・・駐車場は境内 |
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