sub3-b2g 2014/03/25 奈多行幸会道を歩く-3


宇佐田手前の歳之神社  15:19

宇佐田と呼ばれるあたり

関権現宮 15:25

関権現から岩屋堂への道

岩屋堂への上り口

岩屋堂下の掛樋隧道


県調査資料によれば・・・城園から両子川を渡り、用水路に沿って下る。
溝口清次氏宅(大字掛樋字春祭1386-3-1番地)裏を通り宇佐田(歳神社の故地)を経て、・・・・

歳神社は昭和十年頃に現在地(溝口清次氏宅前の山際)に遷座したもので、旧社地には自然石が数個散在しており、その一つが溝口氏宅内にあって、拝み石と伝えられている。
・・と記されている。

歳之神と書かれた額の鳥居前を過ぎて、その並びに水田があり、民家が二軒並ぶ。この水田が宇佐田だろう。残念ながら人影も見えず、住人の方に尋ねる事も出来なかった。

ここにレスキュー車を1台置いたが、皆さんの足はまだまだ大丈夫のようだ。レスキュー車をここに残したまま、関権現宮への道を歩く。ここから、ちょっとだけ旧道に入る。掛樋簡易郵便局横のもとガソリンスタンド脇から、これももと松原商店の裏道を通り、田んぼの用水路上を歩き、関権現宮の社頭に出る。
関大神社の鎮座地は、六郷満山の末山本寺であった西岸寺の故地であり、その裏山には三所権現の岩屋と称する巨石が鎮まる。

県調査資料では、・・
関大神社前に出た旧道は、県道と交叉しながら筧地区の住宅地を通る。・・・とあるが、旧道の姿は今日現在確認できなかった。

旧庄屋渡辺家前の消防格納庫敷地内を経て渡辺次真氏宅(大字掛樋字筧842番地)前を通り、矢野優氏宅より50メートル進み、県道から山路に入る。・・この道は、手前に居を構える清原正美氏によって維持管理されており、今も難なく通行が出来る。今日は、当人の清原正美氏に案内をお願いした。
掛樋トンネルの上に立地する岩屋堂に出て、堂から30メートルほど崖淵の山路を通り県道に下りる。
この岩屋堂は、観音菩薩を杞る故に観音窟と称する由であるが、明治初期の神仏分離に際し、西岸寺境内(現、関大神社)の板碑(延文三年在銘、総高155センチ)をはじめ、地区内の庚申塔・石祠等の石造物類がこの窟に集められ、現在は堂内に安置されている。

岩屋堂から県道に下りる手前には、長さ三メートルほどの朽ちた木橋があり、すぐ先の藪の中には庚申塔があった(今、岩屋堂内にあり)。
・・・と県調査資料に記されている。

岩屋堂から下る道の山側に龕が掘られ、石仏が並んでいたが、気がつけば半分ほどが持ち去られていたそうだ。それから石仏を堂内へ安置したとの話を清原さんよりお聞きした。
また、立派な宝篋印塔があったそうだが、管理する年寄り衆によって売り払われ、酒代と消えたとのこと。その宝篋印塔の所在は分かっているそうだ。

訪れた今日は、冬の降雪で折れた立木が斜面にぶら下がり、少々危険状態も見受けられた。特に足下のトンネル出口辺りは、岩壁から剥がれた立木がぶら下がり、今にも下に落ちそうな状態となっている。

この山路は、両子往還として重要な旧道であったが、掛樋トンネルの開通後、山路は荒れ橋も朽ちるままとなった。県道に合流した旧道は、須藤寺跡の前で水田(字大摩)の畦畔を通り小野地区の谷川橋に出るが、この間の道は寸断されており、明確に把握できない。

清原氏の案内と説明で、板碑や他の石仏の歴史他を知る事が出来た。これからも、このお堂を含めて歴史ある旧道のおもりをお願いします。ありがとうございました。   緑文字は、県調査資料転記。

掛樋の岩屋堂 15:39

板碑の説明中の清原正美氏

岩屋堂から下った旧県道

小野地区入り口の庚申塔 15:54

小野地区の庚申塔前の御一行

橋の田の標柱を見る御一行 16:20

舟道の国東塔と宝篋印塔(行幸会道外?) 16:25

お疲れ様でした。約18kmを歩きました。結構見所が多く楽しく歩けたのでは無いかと思います。
先の積雪で、倒れた木や竹が行く手を遮るところもありましたが、こんなものでしょう。
ただ、このコースをイベントで使うなら、桃の木峠から諸田間の倒木処理と牛頭之宮から塔野板碑間と、下湯原から城園寺間の倒木・倒竹処理が必要です。

今回で3回目を数え、約63km中の10kmを残すのみとなりました。次回で完歩となります。さて、次回はいつにしようかな?

そうそう、大分県の調査資料を参考にし、さらに豊後高田市在住の綾部先生にアドバイスをいただきながら歩き始めました。初回と言うこともあり、あまり当時の道を気にせず、かなりいい加減なトレースとなった事を途中から反省し始めました。もう少し当時の道を確認しながら、より当時のコースに近づけた行幸が出来たらと思います。のこり10kmを歩いて、奈多八幡へ到達したら、続いて第2回の「奈多行幸会道をあるく」に挑戦したいと思います。

さて、最後に、今回とても良かったところは、まあまあ、天気に恵まれた事。城園寺跡の上の祠までのぼれた事。清原さんに案内いただいたことですね。
皆さん、おつかれさまでした。

安岐中央公民館へ戻った御一行 16:30


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