番号 品名 種類 発見場所 発見日
003 中味噌/浅野味噌 味噌 府中市 かなり前・・数年前
 浅野味噌株式会社  suc3a003.htm

私がこの味噌に出会ったのはおおよそ3年前。
広島県の府中市でお土産にいただいたのがつき合いの
始まりである。
我が家の味噌は祖父が手作りしていた。良くは記憶し
ていないが、水に一晩浸した米を蒸してご蒸し飯を作
り、そいつをむしろに広げて、少しさめた頃に、味噌
をつくる味噌麹を混ぜる。

その上から保温用のむしろをかけて、麹菌が繁殖する
のに最適な温度を保ちながら優しく見守る。

麹菌の繁殖に伴い熱を発して温度が上昇する。この温
度を見ながら、温度が上がり過ぎないように、上にか
けたむしろをはがしたり被せたりを繰り返す。

麹菌の繁殖で蒸し飯がかたまりを作る。それも優しく
ほぐしながらしながら麹菌を十分に繁殖させる。

今度は一晩水に浸して戻した大豆を蒸気で蒸して臼で
潰す。そいつに先ほどの味噌麹と塩を混ぜて味噌ガメ
と称していた大きな壺につけ込むんです。

こうやってきつね色の赤味噌と呼ばれる大豆味噌が仕
込まれます。こいつが1年ほどでいい味の味噌になる
んです。大豆の代わりに米を使えば白い米味噌だった
と思います。

我が家の祖父は若い時分に酒屋の杜氏ををしていたそ
うで、麹菌を上手に使って、おいしい味噌をつくって
いました。

そんな祖父が年老いて味噌作りをやめてからは市販の
味噌が我が家の味に変わって久しかったのですが、こ
の「府中味噌」に出会って、祖父がつくった味噌の味
を思い出したような気がしました。

味わい深く、それでいて押しつけられたような強い個
性の嫌みがない。

一目で、いや一口でこの味噌の虜になりました。それ
以来のつき合いです。

こんな旨い味噌も、人それぞれと思い、他人に知らせ
ることもなく、ひっそりと楽しんでいましたが、先日
乗ったANA機内誌12月号に紹介されているではな
いですか。
私以外にも、この味噌に惚れ込んだ人間がいて、それ
を皆さんに紹介していることを知って、たいそううれ
しく思いました。

私のお薦めは浅野味噌の中味噌です。庶民的な味わい
が良いと思います。祖父が作った味噌の味に共通する
思い出が良いと思います。

是非、皆さんもお試しください。

検索エンジンのYAHOOで「浅野味噌」を探して見
てください。

府中は、広島県府中市・・福山から三次市の塩町まで
走る福塩線の三分の一あたりに位置する静かな町です。
ゆっくりと散策するにも良いところですよ。