2008/01/19
磨崖仏は、自然石を積み上げた石壁に半彫り
されている。かなり精巧に彫られているが石
の崩落や剥離が進んで彩色や細かい表情が認
識し辛くなっている。
仁王は、壁面の左右の端に彫られている。向
かって左端に那羅延金剛力士像(吽形)、右
端に密迹金剛力士像(阿形)の配置。それぞ
れの像にはかなり鮮やかな彩色が施されてい
た様だが、今は向かって左の那羅延金剛力士
像(吽形)に赤や黄色の退色した薄い色合い
が見られる程度であった。
向かって右端の仁王さんは岩から染み出す水
のせいか、コケ類に覆われて、その姿が辛う
じて認識出来る程度となっている。
最初見たときには、左端の仁王一体のみとし
か認識出来なかったが、仁王さんは阿吽一対
があるはずとの思いで目をこらしているうち
に、右端に微かな口と顔の輪郭を見つけた。
像立安永9年(1780年) 像高・阿形176cm
形吽172cm。
楢本磨崖仏には仁王の他不動明王、薬師如来 ほか壁面を埋め尽くす様に沢山の仏の姿が緻
密な造形で半彫りされ、彩色されている。
復元保存して欲しい石像文化財である。
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安心院町楢本。
別府から安心院へ通じる県道500号から川
を渡って1km程。県道に「楢本磨崖仏」の
標識あり。
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