suc2e1f ・・・・・ 香々地/夷谷霊仙寺 仁王石像      2005/11



夷山霊仙寺は六郷満山二廿八ヶ寺中末山本寺の古刹。
養老二年(七一八)宇佐八幡社の応現である仁聞菩薩の開創と伝えられる。

この寺には仁王さんが二対ある。
山門の仁王像は江戸初期の作と伝えられ、国東半島では旧千灯寺と福田寺と霊仙寺で
しか見られない板状の石に刻まれたレリーフの仁王さんである。

阿形吽形ともに背景の基本デザインは同じに見えるが、その彫りの感じは同一人物が
彫ったとは思いにくい。
阿形の仁王さんは、これでもかと言うくらいにメリハリがあり、すべてが大げさにデ
フォルメされている。
それに比べて吽行の仁王さんは控えめで、なめらかな局面で覆われ優しさが感じられ
る。

もしかしたら、どちらかかをモデルにもう一方を後から彫ったのかもしれない・・・
私の目には、吽形の仁王さんの方が幾分古く感じる。