suc2d1o ・・・・・ 国見町千燈 金比羅社の仁王石像    2004/5



場所は千燈の寺迫。
五辻不動のある森林公園を
巡る環状道路の旧千燈寺駐
車場の少し下あたりの空き
家の下から川に下りて斜面
を上ると小さな鳥居が建っ
ている。

小さな鳥居をくぐってしば
らく山道を上ると山の中腹
に開けた小さなテーブル状
の場所が出現して、そこに
金比羅社が祀られている。
その番をしているのが小さ
な仁王さんと狛犬。

仁王さんは首が折れたらし
く、セメントと接着剤で修
理されている。


なかなかの場所だから地元
の人に尋ねない限り発見は
無理。その地元の人でさえ
ほとんど知らない様で、今
日は先生と長老?を紹介い
ただき、先生不在で長老に
教えていただいた。

環状道路の入り口に車を停
めて、長靴を履いて軍手を
して、帽子をかぶって完全
装備。今時マムシから虫ま
で危険な季節。最低でもマ
ムシの対策として長靴は必
需品です。

環状道路を右に取り、旧千
燈寺をめざして150mほ
ど歩くと空き家があり、そ
の手前から谷に下りる里道
がある。その道を川に向か
って下り、そのまま川を渡
って向こう側に上る。

橋など無いので、増水時は
どうするのだろう。今日も
昨日の雨で少し水が多い。
長靴だから問題無く渡れた。

川は昨日の雨にも関わらず
澄んだ清流が清らかな音を
たてて流れていた。苔生し
た石を滑らぬように慎重に
踏んで川を渡る。羽黒トン
ボがゆったりと羽を動かし
て目の前を横切った。

ふと見上げると小さな鳥居
があり、金比羅と刻まれて
いる。小さな鳥居の向こう
には垂直に近い岩があり、
その岩には巾が10cmほ
どの階段が刻まれていた。
どう見てもそこを上るよう
だ。

落ち葉が狭い階段を覆って
滑る。慎重に慎重に手を着
きながら20段ほどの急で
狭い階段を上って狭く険し
い参道を上っていく。

運動不足の足腰が悲鳴を上
げて、そのエネルギーが頭
から湯気となって立ち上る。

必死の苦行と信じて足を持
ち上げ木を掴んで重い体を
引き上げる。苦闘15分、
いやもっと短いかも知れな
い。

目の前に光の当たる畳20
畳ほどの開けた平地を見つ
けた。

祠があって、仁王さんと狛
犬と灯籠がそれぞれ一対あ
った。噴き出す汗を帽子で
扇いで息をつく。

やっと国見で最後と思う仁
王さんに会うことが出来た。

後ろを振り返ると千燈の集
落とその向こうに国見の町
並みと周防灘が見えた。
勿論千灯寺も見えた。

比較的綺麗に手入れされて
いる。
参道も狭く急で厳しいが、
綺麗に手入れされている。
地域の氏子さん達が守って
いるのだろう。

途中、主を失った空き家の
下を通った。人が汗水流し
て築いた頑丈な石垣が木々
によって元の自然に帰され
ようとしていた。自然の力
は想像を遙かに超えて人間
の破壊を自然に飲み込んで
いく。

この仁王も狛犬も、だれか
が守っている間はこうやっ
て少し汗をかけば会うこと
が出来る。

人々の信仰が薄らいだ瞬間、
狛犬も仁王も大自然があっ
という間に飲み込み始める。

何か心配な気がした。














金比羅社を教え
ていただき、帰
りには夏ミカン
までごちそうし
ていただいた長
老(73歳)失
礼・・・

名前は伺ったの
だが、記憶が消
えていた。

う〜ん・・鈴木
さんだったよう
ななかったよう
な・・