sub8ti80
柴がに |
いろは青一色 コバルトといった方がいい ふしぎに水をきらい 岩の下にいる 目に特徴があり 指を出したぐらいではうごかない ヘビをはさんで食うので 石からはみ出たヘビの骨をたよって みつけることができる 夜行性で これがいるところには兎がいない こころよいねむりを柴がには許さない 秋から冬にかけて 岩の上から 柴がにが飛ぶことがある コバルトブルーのかにのこうらが このときばかりは魔性をおびるという そして その目は まるで闇をみつくしたものの威力でかがやき巨木の樹皮にふか い傷がいたるところつくので 山師たちは 柴がにの樹といって珍重このうえないものにして いる |