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柴がに



いろは青一色 コバルトといった方がいい

ふしぎに水をきらい

岩の下にいる

目に特徴があり 指を出したぐらいではうごかない

ヘビをはさんで食うので 石からはみ出たヘビの骨をたよって

みつけることができる

夜行性で

これがいるところには兎がいない

こころよいねむりを柴がには許さない

秋から冬にかけて

岩の上から

柴がにが飛ぶことがある

コバルトブルーのかにのこうらが

このときばかりは魔性をおびるという

そして その目は

まるで闇をみつくしたものの威力でかがやき巨木の樹皮にふか

い傷がいたるところつくので

山師たちは 柴がにの樹といって珍重このうえないものにして

いる