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おふくろがに



にぎり拳大 丸形 崖の下の洞窟に住み 水中ではくらげににて浮く

干潮満潮のじきには岩場のちかくで ごみのように漂いはじめ 生き

ているのか 死んだからなのか見まちがうことがよくある

こどもたちは これを標的に石をなげてあそび 女の子は掌にのせて

砂をはわせる

砂山に小さなつめあとをのこし 沖の方を

うつろな目でみるときはみごとな姿をする

夜は こうらのあちこちが夜光虫のそれににた隣光を発するので ほ

たるかにという別名もある ときには流されて沖へ出るのもあるが 

水深がますと死んで沈んでいく 水葬のもとになった考え方は この

かにだと説く文献もある