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うんてんなまこ



潮がひいて ぬれた岩組みのあるところにはたいてい うんてん

なまこのはったあとがある

なめくじぐらいの大きさで おくびょうで 他の生物のたべかす

だけをたよって生きる

世の中の汚物が食物というので 漁師にきらわれるが みためは

別にどうということはない

目鼻があるのかないのかさえわからぬのに どうしたわけかかく

れ住む

波のないとき 水中で待ちうけると 岩の下側から わずかに姿

をみせるときもあるが たいていは おそれて出てこない

うんてんなまこは 運転ではなく うん転である うん転のうん

は 糞の意とするのが正しい