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おそれえび



にこにこえびというのがある

中型の

砂にふせるえびで

からだつきはいいが数はすくないので市場性は乏しい

このえびの習性は

なにごとでもあとに行くのをこのまない

満ち潮になると

入り江にはいってくる潮にまけまいと

波の先端を泳いで

しばしば干潟ではねまわるので

そこを海鳥にねらわれる

鳥の嘴とえびの尾びれと

パシッという音がするときは天気がつづくので 漁師はこの

えびを天気えびという

天気えびが群れにでもなると

漁師はおそれて沖へ出ない

凶事が近いというのである