sub8ti66
ひかりえび |
河口の それも流れ込みでなく せかった夏に湧くえびで 河口がきれて 海水の流れ込みが自由になると死滅するところから 水温と 塩分が ひどく作用するえびとされている サファイアににた色をし 帯状に泳ぐので「にじえび」という人もある こじえびの湧くとしは夏がむしあつく いながよくつれる みずしぶきをあげるいなを引き揚げながら つばの広い帽子の顔が ひたすら 水面にくぎづけされる にわかじたての釣り師のあしもとから コバルトの虹が浮いて 「すごおーい」 と ひとりが こえをあげる ひかりえびはその声におどろいて 波立ちながらとびはねていく 「あのときもよく釣れた」 という話は きのうのことのようだがじつは何十年かまえの話である |