sub8ti05
水はさみ |
満ち潮と干き潮の潮ざかい しばらく潮のうごきのとまるとき くるぶしぐ らいの深さのところに浮いてくる 水はさみが とくに目につくのは なんともきれいなうす青の まるいおや 爪 それを波がしらに押しあげて さかんに潮をはさむときだ しけや ささくれだっ風の日は姿をみせない 凪にかぎったかにである ないで浅ければ なみにゆれても小石原がよくみえる うごきのとまる波う ちぎわ 波の割れる少し沖 ここは季節の小魚の餌をする場所 あるときはふぐがいっぱいに群れて砂を堀るし あるときはてのひらがれい の集合場所でもある あさりの稚貝 ごかいのこの住みかでもある そんなのが 皆 底をあさりにくるとき水はさみだけが 浮いてあそぶ 夕凪ぎをたのしむつもりか 陸の夕飼をのぞくか 小さなかには無心にみえる |