泰平の日
 


ノーベルというのが基金をこしらえて

宝くじのように

毎年 何人かあたると賞をもらいにいく


おかげで

平和に世界がいきわたり

つまらぬやり方の選挙で出る首長がなくなった


お寺の坊主も

葬式仏教をやめてがんばりだした


役場の二階がさわがしかったり

学校の役員が巾をやったり

若い巡査がしゃちこばったり

そんなのは考えられぬことで

人々はいま

ノーベルを拝んでいる