良薬山 智恩寺    

sub7g37 2002年4月


豊後高田中核工業団地への入り口に小さく智恩寺への道案内が立つ。
狭い急な道路からはじまる参道は車一台でもためらうほど。思い切
って進入する。予測では百メートルくらいだろうと思ったが、ミカ
ン畑や畑の中の農道を1km程走った。幾度となく引き返そうと思
いながら、Uターンする場所もなく、気がつけば境内にたどり着い
ていた。
本堂は再建され、閉め切る扉は無く、解放されている。境内には、
この寺の解説書きがある。また、六所権現社、国東塔、等の石造遺
産が置かれている。見事なまでに手入れされた境内には草一つなく、
荘厳な雰囲気が楽しめる。下に車を置いて、ゆったりと歩くのも良
いだろう。

豊後高田市観光協会設置の説明板書きの転記

■所在地:豊後高田市大字県字堂山
■解説
 智恩寺は、六郷山二十八本寺の一つで、本尊薬師如来養老二年
 (七一八)に仁聞菩薩の開基と伝えられ、天台宗である。
 宝亀二年(七七二)八幡宇佐宮から、六郷山別当に神円、惣堂
 達に良範が派遣された。
 天正四年(1586)島津軍豊後に進入、兵火の余波で堂宇烏
 有に帰す、当時本尊仏は、井底に投じられ難をまぬかれた。
 講堂の主柱に、六郷山峰入りの墨書きがあり往時の盛況を物語
 る。
 旧正三日、修正鬼会を勤修していたが、昭和二十九年を最後に、
 以降県地区講中で護摩焚にかえた。
 ・講堂 薬師如来 日光 月光菩薩 十二神将
 ・観音堂 観世音菩薩 外
 ・境内 六所権現社 国東塔 石造仏等
■指定年月日
 昭和五十三年三月三十一日県指定有形文化財
 智恩寺跡昭和五十六年四月一日市指定史跡