多宝院

2002年1月


広暦寺から1kmほどの所に有寺と言う地区がある。集落の
中心に、巷で有名なパーマヘアーの庚申塔が目印となる。
庚申塔の前を通り、細い小道を30mも歩くと、寺へ通じる階
段を見つけることが出来る。傾きかけた石段を上ると、一対
の仁王が迎えてくれる。向かって右側の仁王は国東半島で
よく見かける形で有るが、左はあまり見かけない形の仁王像
である。(写真では左右が逆です。)左の仁王は新しく見える
ことから、このごろ造られたと思われる。
境内に入ると、左手に観音堂があり、その奥には寺のまわり
に有ったと思われる千手観音のレリーフや寺を守り続けた住
職の墓らしき墓標が並んでいる。
朽ち果てかけた案内板に多宝院毘沙門天木像が二体有り一
体は彩色が施されたものと有るが、消えかけた文字は十分に
読みとれない。
寺は一度たおれてしまったらしく、本尊をまつる小さなお堂風
の建物がある。境内は地区の人々によって、きれいに掃除さ
れている。観音堂の中を覗くと、真っ赤な南天が備えられていた。
 

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