大嶽山新宮寺

sub7c30  2002年5月


国東町田深の交差点から行入ダムを目指して走り、行入ダムの下の行入
部落内へ通じる細い道を進み、さらに山へ向かって1kmほどで新宮寺
の駐車場へ到着する。新宮寺まで車で上れるが下の駐車場へ車を止めて
参道をのんびりと自分の足で歩くことをお勧めする。
杉の根が参道をひだのようにうねらせ、そのうねりをこけがビロードの
ように覆い、歩くのも気が引ける美しさを見せる。ここを数百メートル
上ると境内の左手に到着する。時間して10分弱。境内は広くはないが、
きれいに手入れがされ、落ち着く空間であった。
国東半島の寺院に見られる石像文化財の国東塔や庚申塔が見られる。
講堂の正面には修正鬼会面や密教道具等の文化遺産が公開されている。
特に、密教道具と修正鬼会面はその数も多く見応えがある。

下の駐車場に車を止めると老人が草刈りをしている。まさかと思い声を
かけると住職であった。若々しい身のこなしと風貌は70なかばと思っ
たが90歳とは驚いた。修行と精進のたまものか。



新宮寺は、六郷満山六十五ヶ寺の末山本寺で、養老のはじめに
仁聞菩薩の開基と伝えられています。宇佐国東仏教圏の現存寺
院の中で、唯一新宮寺の寺号を持っています。

 ◎県有形文化財
  ・石像宝塔(国東塔)
  〈銘文〉
   右志趣者爲天下太平蔓民安
   寧當山繁昌所願成就く乃至法
   界平等利益
   建武三年八月(一三三六)
   造立者 良法 敬白
   (昭和三十三年三月二十五日指定)

  ・密教法具
   江戸時代の末期頃の製作思われますが、現在これほどま
   とまって残っているものは他に例がありありません。
   修法時に祭壇に配して使用しました。
   (昭和四十四年三月二十二日指定)
 
  ・懸仏(四面)
   神仏習合文化の遺産。銅の円板に半肉彫りの仏像を配し
   たもので嶽の権現社の御正体(神の本体の意)と伝えら
   れています。
   〈四面中の一つにある墨書銘〉
   正應五季三月 日刑部丞平安国(一二九二)
   (昭和四十四年三月二十二日指定)

 ◎町文化財
  ・木造焼仏立像
   明治の終わりに、鬼会の火から火災をおこして焼けた尊
   像。
   (昭和五十五年六月一日指定
 
  ・鬼会面
   災払鬼一、荒鬼一、鎮鬼一、鈴鬼二の五面。
   修正鬼会のときに使用していた面で、用具箱に寛政三年
   (一七九一)の銘があります。
   (昭和五十五年六月一日指定)