sub3-b3-3 2014/05/15 奈多行幸会道を歩く−4 



大分県文化財調査報告/「歴史の道」調査報告書 奈多行幸会道 より


寄り道したネギテ穴観音をあとにまた元の道へ戻る。程なく小さな小川を渡って、田んぼの中の道を東へと進む。

右手が安岐川。丁度中村橋と吉永橋の中間あたりだろう。県調査資料ではほぼ真っ直ぐに港橋の北側100m程のところの普門寺あたりに出るようだが、当時の道は見当たらず、少々くねくねと曲がりながら歩いた。
やがて、安岐川沿い旧バス通りの道へ出て、商店街を歩く。港橋手前の商店街もかつての賑わいは無く、寂れた寂しい道筋と化していた。

奈多行幸会の御一行が歩いた頃はどんな様子だったのだろうか?

呉服店跡

履物屋跡

港橋から河口方向の眺望

安岐大橋から安岐川・荒木川の合流する河口を眺望


安岐川沿いの商店街を抜け、県道を左折して港橋を渡る。当時の御一行が歩いた頃、すでに港橋はあったのだろうか?綾部先生にいただいた資料の中にお神輿をのせた舟の図があるが、舟で渡ったのではなかろうか?

安岐川に架かる港橋から安岐川と荒木川の河口を眺めれば、かなりの距離があって、舟無しでここを渡ったとは想像し難い。

私たち平成の御一行は、難なく安岐川河口に架かる港橋を渡り、さらに荒木川に架かる橋を渡り、JAの角まで来た。

ここで誰かがトイレを探しに行ってしまい、しばらく待つことになった。その間私は、目の前の青果店をのぞいてみた。おや、少々季節外れの伊予柑が一袋にたくさん入って100円で売られている。おやつにこれを買うことにした。

重三さんはお隣のケーキ屋さんに入っていった。彼もおやつ調達かな?

待っている間に先ほど買った伊予柑を皆さんでいただいてみる。結構水分も残っており渇いた喉を潤すにはありがたかった。

さて、トイレ探しのお二人が戻ってきたので出発しよう。ここから海の方へ左折して、海岸を走る国道213号線手前から塩屋の漁村の間を抜ける道を進む。

かつては海の幸が豊富だった海の近くのこの集落も豊漁で賑わった事だろう。各家々からは浜に通じる道が延びている。また、家々と海岸の間には風や砂や波しぶきを防ぐためだろうか、結構な盛り土が要塞のように続いている。

道は大きくうねりながら続き、時折来る軽自動車を避けるにもやっとの道幅である。

路地の両脇の家にはそれぞれ倉庫があって、漁に用いる道具が置かれている。そんな様子見ながら歩くのも楽しい。そうそう、漁師町には猫がつきものだが、この路地では猫をみかけませんね。わんちゃんは何匹かあいました。




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