おもてなしの心を国東半島では「おせったい」で表現する。
田舎を歩いていると突然呼び止められて、お茶をごちそうになったり、
ミカンをいただいたりする。その場の行為に甘えて、庭先や畦道や石垣
に腰を降ろして、お話を楽しむ。また、訪れる寺でも、お茶をごちそう
になる。こんな時、どうお礼をするか?個人宅の場合は、お礼は、お話
と思う。たまにしか訪ねてこない地域外の人の話が聞ける事でそれなり
に喜んでいただける。お寺の場合は、お茶をいただいたお盆の端に心ば
かりの浄財を置くのはどうだろうか。いただいた「おせったい」を次の
人へ繫ぐ気持ちを盆の端に託す。これも「おせったい」ではと思う。 |
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