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還暦直前/1月9日



小学校からの同級生が還暦の誕生日目前に自分の時計をとめた。

1952年1月28日が彼の誕生日だった。

運動神経抜群で、小学校低学年で宙返りや鉄棒が出来た。

また、鳥の生態も詳しく、モズやメジロの事も彼に教わった。彼の家は、

結構な山の中にあったが、彼の魅力に引かれて、学校の帰りに遠回りして

彼の家に遊びにも行った。人間的にも優しい彼は、皆に好かれる存在だっ

た。

中学を卒業してから会う機会はなかったが、2006年の同窓会で39年

ぶりの再会だった。その後、偶然にも同じ病院で診察した友人から彼が癌

で、手術も無理な状態である事を聞いた。その後気にはなっていたが、見

舞いのも行けず、昨日訃報を聞いた。

いい奴は早死にする。・・・こんな事を言うが、まさにその通りだと感じ

た。皆で冥福を祈った。

集まった同級生は顔を見合わせて「嫌われても良いからもう少し生きよう

ね。」と声を掛け合った。ただ今60歳に私だが、我が寿命は残りどれ位

なのだろうかと考える。還暦で生まれ変わったのだから、今しばらくは大

丈夫だろうとも思う。


この笑顔をここに置こう。