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難しい/4月8日



山手線の電車に乗った。運良く空席に着かれた体をおさめる

事が出来た。

次の駅で、和服姿の年老いたご婦人が乗り込んできた。それ

を見た隣の紳士がすかさず立ち上がって、席を譲ろうと声を

掛けた。・・・オッと、立ち上がった紳士は、誰が見ても私

よりかなりの先輩。チョイ気が引けた私が取り残された気分

でいると、ご婦人は、「結構です。あちらにも席が空いてま

すので。」と言い残して、空席に向かって行った。

「ホッ・・」救われた気分で中途半端に浮きかけた重い腰を

シートに沈めて狸寝入りを決め込んだ。

イヤイヤ、席を譲るって、結構難しいものなんですね。