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神は仏、仏は神/4月6日



明治時代の廃仏毀釈で多くの石像仏が破壊された。

されど、他地域に比べて、国東半島の地では、石仏はしっかりと守られて

今にその姿を伝えている。

神仏習合が当たり前の地だったから、廃仏毀釈も国東半島には理解しがた

い「おふれ」だったのだろう。

峯入り行の始まりは、御許山の御元神社に注連縄で囲まれた結界の中に宇

佐神宮の神官と天台の僧侶が並び、玉串を奉奠して、八幡神に行の目的を

告げ、行の安全を祈る祝詞と経読が神官と僧によって行われた。

御幣をつけた注連縄や玉串奉奠は神道の作法、それを神官と僧が行い、注

連縄の中で読経する。この作法には、私達が知る神事と仏事が混在してい

る。ひたすら峯入り行の満願成就を願い祈る。神仏習合では言いあらわせ

ない世界をみた。これが国東半島の信仰の淵源であろう。