sub1b703
百姓の真似事/1月12日 |
|
我が家は何世代も続く百姓である。 その家業を捨ててサラリーマンになった私。 1982年に出戻ったが、百姓は手伝わず、父が出来なくなった時点で 全てを小作にお願いした。されど、小作の価値もない家の回りは自分で 草を切ったり、母の菜園の手伝いをしたりと、百姓の真似事は続けてい る。今日は、家の下の畑の“こうだ溝”を上げた。たかだか3m程を2 時間かかって上げた。全部で20m程の長さなので、まだまだ完了まで には程遠い。三鍬(みつぐわ)を振り上げて土塊を掘り上げる。これを 数回繰り返すと息が上がって動けなくなる。これを鎮めるのに三鍬を突 っ張りにしてしばらく休む、また数回・・・・・これを繰り返している と、徐々に三鍬を振り下ろす回数が減って休む時間が長くなってくる。 百姓の真似事はムダが多い。されど、ムダを無くすと成り立たない。 今日もムダだらけの百姓の真似事で2時間程を楽しんだ。何も考える余 裕の無い、ただただハアハアと息を上げて三鍬を振り下ろす。息を切ら してハアハアと天を仰ぐ真っ白な時間が実に気持ちいい。 まあ、生活に関係ない百姓の真似事だから言える事なんですが・・・ |
■こうだ溝=田んぼの山側の端に排水の為に掘った溝 ■三鍬=鍬の先端が三つになった鍬。固まった土を掘り起こす道具 |
|