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単身赴任/12月27日



2005年5月5日だったか、単身赴任生活が始まった。

ぬるま湯の家庭生活から、何も出来ない男一人が放り出された。

持たされたものは、洗濯機、掃除機、鍋釜の炊事道具一式、布団

ひとそろい、小さな電気コタツ、パソコンだった。

まあ、やったことがない、やる気がない、やっても出来ない・・

そんな私だったが、掃除と洗濯は難無く出来た。洗濯は、洗濯物

を放り込んでスタートスイッチを押せば、投入する洗剤の量を指

示さる。後は待つだけ。掃除機は、コンセントにプラグを差し込

んでスイッチを入れ、何もない部屋の中を押し引きしながら一周

すれば終わる。さて、問題は食事。何を作るか決めて、それに必

要な材料を買って、鍋釜や調味料を使って悪戦苦闘し、さらには

後片付けが必要である。その上、都会は生ゴミ収集が週に2回、

直ぐに腐敗臭が部屋中に漂ってくる。・・・こう想像しただけで

やる気は起きなかった。結果、コンビニの弁当やら食堂やらで過

ごしてきた。洗濯も最初の3回程で週一の持ち帰りとなった。

こんな状態を2008年12月27日まで続けて晴れて卒業とな

った。・・目出度し目出度し・・・結局、何も残らない単身赴任

生活だった。