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真夜中の帰宅/3月11日



ほぼ深夜の帰宅となった。

一軒家なら気兼ねないのだが、アパート暮らしはこんな時に気を遣う。

皆さん寝静まった時刻と思えば、階段を上る靴音から始まって、風呂を

使う物音までなるべく静かに行動する。

クタクタに疲れた神経をさらにすり減らす。

やっと一通りのケリがついて布団に潜り込んだのはそれから1時間と少

し経ったころだった。

布団に潜り込むとあちこちから賑やかしく音が聞こえてくる。

改造マフラーで騒音をまき散らして走り回るバイクに轟音で発信するト

ラック。世の中人のことなど考えちゃいませんね。そうこう思いながら

気がつけば朝の出勤時刻。妙に神経に障るいつもの目覚ましが人の気持

ちなど気にもせずに鳴り響いた。