sub1b381

みかん/2月28日



細々と稲作と肉牛肥育と七島イ草でつくる畳表(むしろ)で生活の糧を得ていた

我が村だった。

1960年頃から温州みかんの栽培が盛んになって、猫も杓子も山林をみかん畑

に変えていった。

その栄華を残す大きな遺産が国東半島をぐるっと取り巻く「オレンジ・ロード」

と称する広域農道である。もしかしたら、ガソリン税からしぼり出された道路特

定財源でつくられたのかもしれない。

1970年頃は、この道路を中心にしてミカン園が広がり、収穫時はみかんを満

載したトラックが走り回っていた。

そんな環境で育った私は、みかんが大好物である。

就職して関東で一人暮らしを始めた当時は近くの果物屋さんや八百屋さんでみか

んを大量に買い込んで、時には夕食代わりにもした記憶が懐かしい。

この年になってもやはりみかんが好物である。今の時期、酸が飛んで少し甘すぎ

る味になるが、毎日飽きもせず大きなみかんを5個以上いただく。上戸の皆さん

の「晩酌」の様なものかもしれない。これで一日のストレスも吹っ飛んで、体の

調子もすこぶる快適になる。

年を追う毎にみかんの栽培面積が減少していく。みかん大好きの私にとっては栽

培面積現象は大きな心配事である。今日は夕食後60gのみかんを6個お腹に放

り込んだ。おかげでカエルのような腹になっている。・・・ははは・・・