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ウラジロ/2005年12月28日



この時期の私の仕事の一つにウラジロ取りがあった。

「あった」と表現したのは、遠い昔の話だからである。

裏山の雑木林の中にどんどん入っていくとウラジロが群

生していた。

ちょっと広がった空間があって、米榊と呼ぶ常緑の低木

が数本あって、ブドウのような色をした小さな実をつけ

ており、その実が甘酸っぱくてうまかった。

その実を頬張りながらウラジロを丁寧に切り取った。

あれから何年その場所に行って無いだろうか?

まだ、米榊もウラジロもあるだろうか?

明日行って見ようとも思うが、はたしてその場所にたど

り着くか?

毎年お供え餅の下に敷かれているウラジロは母親が準備

しているのだが、どこから採って来るのだろうか?

腹の裏も真っ白に生きたいと、また、長寿の縁起物とし

て白紙の上にウラジロを重ねて餅を供える。

(「齢垂(した)る」にかけて長寿の縁起物とされた)

2005年を迎える為に準備したのが昨日のことのよう

に思えが、2006年を迎える準備の日が来た。