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一瞬/2005年8月3日



JR杵築(きつき)駅、16時58分発普通電車大分行きをを2番

ホームのベンチに腰掛けて待っている。

蒸し暑さに声も出ないほどだ。

蝉は、湿度の高いどんよりとした空気を激しく震わせて私の汗を絞

り出す。

正面の1番ホームと私のいる2番ホームを繋ぐ階段に人の気配を感

じて目をやると、少し足の不自由な青年がその階段を上ろうとして

いる。

まだ、電車が来るまで15分ある。

十分に間に合う時間だろう。

しばらくすると、汗だくの青年が階段を下りてきた。

一瞬風がながれて噴きだした汗を冷やした。・・