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波紋/2005年7月4日



何気なく水溜まりに映る都会の景色を眺めていた。

その景色の手前に降り落ちる雨の滴が作る波紋にピントが

合った。

次々に落ちる滴が次々に波紋を広げていく。

その様に、ふとどこかで教わった波の干渉という物理現象

を思い出した。

波と波が干渉して新しい文様を作り出す現象だったと思う

が、その様を見ていてあまりにもお互いを無視して素直に

波紋は広がっていく様に気づいた。

波と波が重なる部分には、干渉なる現象が生じているのだ

ろうが、そんな些細な現象など全く気付かせること無くそ

れぞれの水滴を中心に波紋が実に素直に同心円で広がって

行く。

人間が発する波は、その周りの人々によって吸収されたり

拡張されたり、大きく変化を受けて伝わって行く。

その波は見事にねじ曲げれれて見るに耐えない状態となっ

て進んで行く。

人間、自然、・・・何がそんなに異なるのか?何がそんな

に複雑な干渉を生じさせるのか?

自然の波の広がりと干渉は実に大らかで素直で美しいと感

じた。