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空間/2005年3月13日



24平方メートルの床に高さ方向が2.7メートルの空間にユニットバスと小

さなキッチンとやや大きなベッドと机が置かれ、歩き回れる床面積は畳にして

5枚もあろうかと言った生活スペースに押し込められている。

こんな空間が人間の生理現象や精神にどんな影響を及ぼすのか、自分の経験を

振り返りながら考えてみた。

私の普段の生活環境は、ホームページで紹介しているとおりの国東半島全てで

ある。家も田舎の一軒家で、そこそこの広さはある。

その家の周りは、自然豊かな国東半島全てである。

それに引き替え、宇都宮暮らしの環境は、まさに押し込められていると言う表

現しか出来ない空間である。

この空間で少なからず私の体と精神面で変化を感じることが多々ある。

その一つが腰が重くなったこと。それから、前向きに何かしようと思う気持ち

が薄らいで来た事。まとめて表現すると、何もかもおっくうに感じて行動力が

どんどん失われて行くような気がする。

健康な人間には、最低限の必要空間と自然が必要な様だ。

都会は、限られた空間で多くの人間を収容する必要があり、その為に本来必要

とした生活空間の確保が出来なくなった。その影響がストレスとして人の体や

精神を蝕んで行く様な気がする。

あまりに贅沢な空間環境で生活してきた私だけの事だろうか。

それとも、時間と共に体も精神も順応していくのだろうか。

体調の優れない事もあってだが、土日の二日間をこの空間で過ごしてこんな事

を考えてしまった。

梅の香も、菜の花の黄色い色も、靄のような杉の花粉も感じない乾いた埃っぽ

い部屋の中はとても居心地の悪い牢屋の様な気がする。