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引き出し/2005年3月11日


ここのところ心の余裕がどこかへ行ってしまっていた。

少しばかり体調を崩してうつらうつらとした時間を過ご

しているうちにふと音楽の事を思い出した。

我が青春からちょっと青春を通り過ぎたころまで激励し

慰めてくれた音楽。

ハードディスクの引き出しに仕舞い込んだ懐かしい音楽

をまた聞いてみようと思い立った。

早速曲を選んでヘッドホンを耳に当てる。

心地よいリズムに乗ってピアノが弾む。

PCの貧弱な回路で再生される音は薄っぺらくてやせ細

った音だったが、聞くにつれて奏者の叩く鍵盤の強弱や

意図的に微かにずれるタイミングが確実に伝わって来る。

やがて、その音は私の目の前で奏でるピアノの音になっ

て、右足の靴の踵が作るリズムまでを想像させてくれる。

音楽とは限りない想像の世界を与えてくれる。

奏者と共に同じリズムの上を駆けて歩いて止まって跳ねる。

音楽とはお互いの駆け引きを心地よい旋律の上で遊ぶ世界。

もっと音楽を聴こうと思った。

音楽は心を健康にしてくれる。そんなパワーを持っている。

そうそう、私が最初に選んだ曲は、・・・