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はて・・/2004年10月30日



日本人が使う道具・・西洋人が使う道具。

この道具に対する考え方が最も異なるのは、その道具と使う人間の

関係にある。

日本的道具の考え方は、道具と使う人間がどこかで一体となって機

能を果たす。道具と使う人間の接点は使う人間の技量と道具の個性

で決まる。

弘法筆をえらばず・・・ここから来ているのかも知れない。

これを最もよく現す道具の考え方がカマやクワや玄翁などの柄に見

られる。目的や技量や道具の個性で握る場所を如何様にも選択でき

る。それに引き替え西洋の道具は握るべき場所が決められているも

のが多い。・・なるほど、長い歴史に培われた文化の結晶の違い。

その日本人が培った文化がどんどん薄らいでいく。何事もきちっと

決めてばらつきを無くす。道具にもわかりやすく人間との接点の明

確化が図られる・・取っつきは早いがそれ以上の期待は薄らぐ。

どちらが良いのか・・・日本人が培った文化が捨てられる一方で匠

などと言われる懐かしい言葉がもてはやされる。・・・はて、・・