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今日/2004年10月23日



ただ今8時・・・駅前の小さな喫茶店でモーニングセットの

分厚いトーストを頬張りながら台風明けの景色を眺めている。

大きなガラス窓を雨の滴が伝って、その滴越しの景色がいい

具合に歪んで見えている。

時折、通勤電車が通り過ぎて行く。

窓の向こうには大きな黄色いばってんの標識が黄色と黒の互

い違いのポールの上に止められている。その下には、雨に濡

れてくすんだコンクリートの枕木の上に重たく2本のレール

が鈍い鉄色に薄い光を跳ね返している。

昨日の台風でかき回された空気が疲れ切って今日は淀んでい

るように見える。

その空気かき分けて傘が行き交う。

そんな様子をぼんやりと眺めながらチーズトーストをゆっく

りと口に運んでコーヒーをすする。

カウンター席には近所の魚屋の主人と八百屋の主人が威勢を

感じるベランメエ口調で台風のお陰で商売上がったりをぼや

いている。

ガラス越しの内と外の空気感がやけに異なって感じている。

気が付けばコーヒーもトーストも私の口へと消えていた。

空気中の水分を結露ささせて白く曇ったグラスの水を一口

飲んで居心地の良い空間を後にした。

10月21日台風明け・・雨・・・・