sub1861

車窓/2004年3月18日



昨日までは気付かなかった世界。

繰り返される音と揺れに体をあずけて、ぼんやりと夢心地。

移り行く車窓の光を楽しんでいる。

きらきらと輝く川の流れ、土手に広がる黄色い菜花、青々し

い麦畑の平野、その中にぽつんと立って清々しい萌葱色をみ

せる柳、・・

どれも素晴らしい光を私の虚ろな目にはね返す。

ちょっと強すぎる光をブラインドを下げて和らげる。

こんな贅沢な時間が有ったことにいま気付いた。

とぎれることなく景色は流れていく。

雑踏の町も、誰も居ないホームも、荒れ果てた工場の屋根も、

どんどん流れていく。

とても心地よい時間と景色が窓の外を流れて行く。

気持ち良い今がある。・・・・