sub1431

田舎の豆腐屋/2003年2月15日



自然食ブームで田舎の豆腐が注目されている。

私も、とある情報源から国東半島の北の方の豆腐屋さんを訪ねてみた。

何人かの人に尋ねてたどり着いた豆腐屋さんは、私たちが求める田舎の豆

腐屋さんには程遠い本当の田舎の豆腐屋さんだった。

私たちが期待する田舎の豆腐は、地取れの大豆で、井戸から湧き出る田舎

のミネラルウオーターと、近くの海岸から汲んだ海水で作ったにがりを使

って、小ぎれいな田舎風の作業場で作っている豆腐だろう。

私が辿り着いた豆腐屋は、残念ながら遠く及ばない田舎の豆腐屋・・ただ

ただ田舎の豆腐屋だった。外観からは豆腐屋のイメージはなく、ただの納

屋風。ここまでは良いとして、建物の外にはあぶらげ用の油缶が散乱し、

作業場の中は大混乱状態だった。さらにのぞき込むと主人とおぼしき人間

が出てきた。会釈をして声をかけて、豆腐の質問に入る。先ずは原料の大

豆は地元かと尋ねると、返ってきたこたえはアメリカ産。国産は原料費が

嵩んで利益にならないとあっさりと策無く私に返す。どこで売るのかの問

いには、車で各戸を売り歩くとの返事。一日100丁の豆腐は今時110

円だそうで、油揚げは50円。この商売気の無い田舎商売を少しひねって

大もうけをしている豆腐屋が憎たらしく感じた。

田舎の豆腐屋さん、もう少し策があっても良いんじゃないのか?・・あん

まり高くしろとは言わないが、地域の百姓と結託して、地取れ大豆のうま

い豆腐を売り出したらどんどん買いに来ますよ。どうせ味なんぞわからな

いやからが、田舎の良い豆腐と信じてどんどん買ってくれる時代なんです

から。2丁いただいて来た豆腐を今晩味わってみよう。・・結果はご想像

いただくことにしよう。・・・国東半島の豆腐やマップはこれにて中止と

しましょう。

店売りもしているそうなので、興味のある方はお問い合わせください。