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自然の風景/2002年9月1日 |
田舎の風景に自然はあるのか?。 息を飲むほどきれいに積み上げられた棚田も、その棚田の中 にうねるような規則正しい稲の畝も、小川の流れも、道端の 小さな地蔵も、その地蔵を優しくかばう樫の木も、そのほと んどがその地を愛して、その地で必死に生きてきた先人が汗 と血で少しずつ作り上げたものだったことに気づいた。 自然とは、地球の空気と水と太陽の光のエネルギーを借りて 植物が作り上げた風景。日本にその条件を満たす自然の風景 と呼べるところがどの程度あるだろうか。 ここ国東半島も先人の手が自然との共同作業で作り上げた風 景が田舎の風景として見事な造形を残している。 いつまで人の思いが風景の中に残るのか、自然がそのすべて をのみこんでしまうのか。 もうしばらく、人の意志と自然が融合した風景を見続けさせ て欲しい。 |