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のどかな暮らしぶり/2001年5月3日



家内の親戚からウドをいただいた。

我が家では食べきれないほどの量だったのでお裾分けを考えた。

中学時代にお世話になった松本信正先生へ食べていただこうと考

え、車で20分程の先生宅へウドを助手席に乗せて出かけた。

夕方でも有るし、きっとご在宅だろうと思いながら玄関の引き戸

を少し開け、大きな声で呼びかけたが返事はない。

しばらく玄関に立っていたが、帰って来る様子はない。しようが

無いのでウドを置いて帰ろうと玄関先の畳に目をやると、なんと

封筒が置いてある。その封筒には、「朝日新聞殿・・今月の新聞

代です。・・3000円在中」と書かれている。如何に田舎とは

言え、玄関の鍵もかけず、その上現金を入れた封筒まで置いてあ

る。もしも私が少し悪人なら、間違いなくいただいて行っただろ

う。運が悪ければ預金通帳から印鑑までいただいて行ったかもし

れない。なんと大様な・・学生時代には結構神経質に見えた先生

だったが、・・それにしても、物騒な世の中が直ぐ近くまで来て

いるというのに、・・・なんとのどかな老後を暮らしておられる

のだろうか・・少しばかりうらやましくも思った。